2006年10月29日
岡山中央福祉会が「会陽の里」の指定管理者候補に [ news ]
岡山県の岡山市立養護老人ホーム「会陽の里」の指定管理者選定をめぐり、指定管理者選定等審査委員会は10月27日に、岡山市吉原の特別養護老人ホーム「健生園」を運営する社会福祉法人岡山中央福祉会を、指定管理者候補に選定したと発表しました。
「指定管理者」とはどういうものか、皆さんはご存知でしょうか?
指定管理者とは?
指定管理者とは、地方公共団体にかわり、公共施設の管理運営業務全般にわたってを行う者(指定管理者)をいいます。これは、2003年9月施行の地方自治法の改正により制定され、民間の指定管理者のノウハウから、サービスの向上や行政のコスト削減を目的としています。これまで公共施設の管理運営は、外郭団体あるいは直営のいずれかでしたが、2006年9月までに、全ての公共施設が直営か指定管理者による管理運営のいずれかを選択することが制定されました。
※指定管理者についての公示 総務省HPより抜粋 文部科学省HPより抜粋(株式会社シグマコミュニケーションズのページより引用)
最近では、公園や公営ホールといった施設が、指定管理業者によって運営されているケースも増えています。ちょくちょくニュースなどでも話題になっていますよね。
今回のケースでは、市立の養護老人ホーム「会陽の里」の指定管理者を選定しているわけです。
募集に対して応募を行ったのは3つの社会福祉法人でしたが、そのうちのひとつは指定管理料の提案が上限を上回ったために失格になったそうです。残りは以下の2法人です。
- 岡山中央福祉会(井場哲也理事長)
- 社会福祉法人センチュリー岡山(保都庸太理事長)
社会福祉法人センチュリー岡山は、運営する「阿知の里」が虐待疑惑の渦中にありますが、今回の審査は虐待はなかったという前提で行われました。審査によれば、指定管理料ではセンチュリー岡山が上回ったものの、入所者への処遇で岡山中央福祉会が上回り、この入所者処遇が「最重要項目」であったことなどもあり、総得点では岡山中央福祉会が169点、センチュリー岡山が163点の6点差で岡山中央福祉会に軍配が上がりました。
井上信二委員(公認会計士)は、センチュリー岡山の指定管理料の方が安いことから「500万円以上の差があり、得点差が4点だけというのはどうか」と疑問視。 これに対し、市高齢者福祉課は「施設の管理運営能力、入所者の処遇を重視した。安かろう悪かろうで、おかしくなっても困る」と反論した。 「会陽の里」の定員は入所80人、ショートステイ10人。直営から公設民営方式に切り替えるため、指定管理者に移行し、11月定例市議会で議案が出される予定。(okanichi.co.jpの記事より引用)
さすがに渦中のセンチュリー岡山を選ぶのは勇気がいることだったと思います。結果的にはそういう思惑をはさむことなく厳正な審査で決まったとのこと。
両陛下が佐賀県の老人ホームを訪問 [ news ]
天皇、皇后両陛下は10月28日、訪問中の佐賀県で特別養護老人ホーム(特養)「つぼみ荘」(佐賀市)を訪問し、入所者である約50人の高齢者と交流を行いました。
両陛下の佐賀県入りは、14年ぶりとのことです。ほかに唐津市内の見学などを行い、30日に帰京される予定です。
2006年10月28日
「阿知の里」虐待疑惑で岡山県知事が再捜査を指示 [ news ]
これまで何度かこのブログでも取り上げてきた岡山県下阿知の特別養護老人ホーム(特養)「阿知の里」における職員による入所者虐待疑惑について、岡山県の石井正弘知事がコメントを出しました。
10月25日の定例会見で石井知事は、「短期間に入所者に多数の傷があったのは、不自然で介護ミスだけでは片づけられないと感じる」とし、阿知の里に対して再調査と報告を指示したと述べました。
これまで阿知の里側では、2006年7月11日から10月4日のあいだに、軽いものを含めて41人で合計162箇所のあざや傷が見つかったことを報告していました。あざや傷の原因については、未熟な介護技術によるものや、入所者自身の過失によるものとし、虐待については否定してきました。
知事は、一般論としても短期間に160箇所もの外傷が出るのは不自然だと述べ、阿知の里側の分析が不十分だとし、さらに精査する必要があると述べました。
阿知の里では、これまでも「虐待はない」という姿勢を強調してきました。告発した職員が“施設をおとしめる行為”を行ったとし、この職員による他の職員へのパワーハラスメントもあったとし、この職員を懲戒解雇にしています。
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岡山の特養「阿知の里」虐待疑惑が泥沼化
岡山県の特養「阿知の里」虐待疑惑で元嘱託医らが会見
岡山県の特養「阿知の里」で入所者に虐待か?!
2006年10月26日
岡山の特養「阿知の里」虐待疑惑が泥沼化 [ news ]
これまでも何度かこのブログで紹介してきた、岡山県の特別養護老人ホーム(特養)「阿知の里」における、職員による入所者への虐待疑惑ですが、その後、泥沼化の様相を呈してきました。
Sankei Webの記事によれば、施設側が10月23日に会見を行い、虐待を告発した職員を懲戒解雇したとのことです。施設側は、この職員が施設側をおとしめようとしたと理解しているとし、同職員が公表した資料は日付の改ざんなどが見られるとして、「医師や職員が、施設側の信用を失墜させる意図で行ったもの」(同記事より)と述べています。
一方で、告発を行ったこの職員は、「記録は数カ所を書き直したが、その際、傷を発見したのは別の職員。その報告をもとに自分も傷の確認をしたうえで行った。日がたっている傷は、その職員から確認できたものだけ書き直した」(同記事より)と主張しているようです。
この事件は、もう少し経過を見ないとなんとも言えない感じになってきましたね。
2006年10月25日
有料老人ホーム業界にもM&Aの波が…… [ column ]
NBonlineに、有料老人ホーム業界におけるM&Aの動きについての記事があります。地域に根ざした中堅の事業者にとっては、多くの資金が必要な老人ホーム開設は簡単なことではありません。そこで、ファンドの力を使って事業拡大を図ろうという取り組みです。
有老ホーム業界にM&A時代到来(前編)
有料老人ホーム業界にM&A時代(後編)
記事で紹介されているのは、日興コーディアルグループの子会社で、ベンチャー企業への投資などを担っている日興アントファクトリーです。
2006年10月22日
鹿児島に介護付きシニアマンションが完成 [ news ]
10月19日に、鹿児島県鹿児島市に完成した高齢者向けマンションの竣工式が行われました。
このマンションは「グランガーデン鹿児島」という名前の介護付き有料老人ホームで、地上19階建て119戸のマンション棟と、58室の介護棟で構成されています。運営は九州電力グループです。
19日の竣工式では、キューデン・グッドライフ鹿児島の岡本克己社長らが玉串を捧げてグランガーデン鹿児島の完成を祝っていました。
このグランガーデン鹿児島に入居するには、一般の有料老人ホームと同様に入居一時金などをしはらって終身利用権を購入する形で、分譲マンションではありません。
建物はバリアフリー設計が施され、1LDKと2LDKの2タイプがある居室には、60歳以上の人が2人まで入居でき、室内には複数のセンサーが備えられており入所者の動きを感知できるようになっています。16階には鹿児島市内や桜島を一望できる展望ルームもあるそうです。
アルツハイマー治療薬は「効果なし」大学が報告 [ news ]
10月19日のUS FrontLineの記事によれば、米国南カリフォルニア大学医学部の研究者などが、アルツハイマー治療薬として最も一般的に使用されている薬には「ほとんど効果がない」「副作用のリスクを高めるだけ」と発表しました。
対象となった薬は、リーライ・リリーの「ジブレクサ」、アストラゼネカの「セロクエル」、ジャンセン・ファーマスーティカルの「リスパーダル」。これらの抗精神病薬は総合失調症患者などに投与されるものだが、アルツハイマー患者や老人ホームなどに入所している高齢者にも投与されているとのことです。
米国では「メディケア」と呼ばれる高齢者向けの医療保険制度がありますが、米国内の老人ホームに入所しているメディケア受給者は250万人いるそうです。この中の約3分の1の入所者が、上記の薬を使っているとのこと。
臨床試験では、焦燥感や錯乱、幻覚症状のある421人のアルツハイマー病患者を2つのグループに分け、それぞれ抗精神病薬と偽薬を投与した。しかし、12週間経っても両グループに目立った違いは見られなかった。
また、両グループとも約80%は試験期間が終了する前に服用をやめたが、抗精神病薬を服用したグループでは副作用を理由に服用をやめる例がはるかに多かった。同薬を服用した患者には、鎮静(15~24%)や混乱(6~18%)といった副作用が見られ、転倒するリスクが高まった。またジプレクサとリスパーダルについては、患者の12%に震えなどパーキンソン病のような症状も見られた。(US FrontLineの記事より引用)
ジョンソン&ジョンソンではイーライ・リリーと、アストラゼネカ、ジャンセンを所有していますが、これらの薬がアルツハイマー病の治療薬としてFDA(連邦食品医薬品局)から認可されていないと述べています。
調査を行った助教授は、副作用がしっかり管理できる施設において、これらの薬を体が受け付ける患者にのみ使うべき、とも述べています。
米国の製薬業界の裏側をアフリカの貧困と絡めて描いた映画がありましたが、あらためて製薬業界の怖さを感じたニュースでした。
2006年10月21日
岡山県の特養「阿知の里」虐待疑惑で元嘱託医らが会見 [ news ]
先日のエントリーでも紹介した岡山県の特別養護老人ホーム(特養)「阿知の里」における、職員による入所者への虐待疑惑について、県や市に疑惑を指摘した元嘱託医が会見を行いました。
元嘱託医は「虐待の結果としてできたものが多く含まれている可能性が強い」との認識を示し、写真16枚を公開。同席した介護長(55)=16日に依願退職願を提出=も「寝返りもできない重度の認知症のお年寄りに皮下出血が見られ、おかしいと感じていた」とした。(山陽新聞ニュースの記事より引用)
この元嘱託医のスタンスは、「介護によってできた傷だとは思えない」ということのようです。この会見は、今後の調査にも大きな影響を与えそうです。
2006年10月17日
鹿児島県のシルバーパーク芳草園で入所者に虐待 [ news ]
以前にも、老人ホームにおける職員による入所者への虐待についてのエントリーを掲載したことがありますが、同様のニュースが報じられていました。鹿児島県鹿児島市四元町にある介護型有料老人ホーム「シルバーパーク芳草園」での出来事です。
2006年6月末にシルバーパーク芳草園の関係者から情報提供があり、鹿児島県が7月と8月にシルバーパーク芳草園への立ち入り調査を実施しています。
県は6月末、関係者から「食事中に平手打ちしている」「衛生状態が悪い」「男女一緒に入浴させている」などの情報提供を受け、7月6日と8月3~4日に園を立ち入り調査。平手打ちを認めた職員は「時々たたいていた。体をかくのをやめさせるためだった」と説明した。園が国の基準で報告義務のある骨折事故などを県に報告していなかったことも判明。園は「義務規定を知らなかった」としている。 また、男女一緒の入浴について園は「男女別に入浴時間を決めているが、認知症の人が多く混乱しているかもしれない」と説明。県は「一般通念として好ましくない」と指摘した。(イザ!の記事より引用)
認知症の入所者が多い施設では、なかなか被害の実態が明らかにならないケースが多そうです。入所者の家族の立場で考えても、誤解かもしれないケースで騒ぎ立ててしまったら、その後の入所者への扱いが悪くなるのでは、と心配してなかなか手を挙げられないのではないでしょうか。やはり、内部に監視機能を設ける必要があるのかもしれません。
【このブログの関連記事】
岡山県の特養「阿知の里」で入所者に虐待か?!
http://www.e-roujinhome.com/blog/archives/2006/0827104403.html大津で高齢者虐待防止シンポジウムを開催
千葉県の特養「杜の家」で職員が入所者に暴行
東京都、身体拘束ゼロ運動を推進する施設を公表
高齢者虐待防止法が成立
2006年10月11日
ノエルが介護施設「グランダ鶴間・大和」を取得 [ news ]
東急田園都市線沿線を中心に不動産ビジネスを展開しているノエルは、神奈川県大和市の介護施設を取得したと発表しました(関連リリースはこちら)。
取得したのは「グランダ鶴間・大和」(神奈川県大和市下鶴間2-3-41)で、総戸数73室・定員90名の介護施設です。これは自己勘定による投資用収益不動産としての取得で、株式会社ベネッセスタイルケアが貸借人になります。
2006年10月10日
住友信託銀行が有料老人ホームを「格付け」 [ news ]
アサヒコムの記事によれば、大手信託銀行の住友信託銀行が有料老人ホームの格付けに乗り出すとのことです。全国1000以上の有料老人ホームを調査し、民間の福祉関連企業と共同で独自の格付けを行うというもの。
背景には、同行の顧客の高齢化があるようです。記事によると、住友信託銀行の個人顧客の平均年齢は約60歳で、顧客から有料老人ホームの情報に対する要望が寄せられていたとのことです。
ホームの財務内容を詳細に調べるほか、介護サービス充実度や将来性などを総合的に評価する。年明けにはデータベースを完成し、全国の支店に配備する計画。集めたデータは個人客に、相談に応じる形で提供する。 (アサヒコムの記事より引用)
「検索」に慣れている若者世代と異なり、シニア層は「信頼できる先からの情報」に重きを置く傾向が強いと思われます。そのため、銀行など生活に密着する先からの情報には信頼度も高く置かれるでしょうね。
同様のサービスを手がける企業は、今後もますます増えていくと予想されます。
2006年10月 9日
【書籍紹介】やっぱり「終のすみか」は有料老人ホーム [ column ]
知人にすすめられて入手した本です。
| やっぱり「終のすみか」は有料老人ホーム | |
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すでに始まっている高齢化社会が、ほどなく「超高齢化社会」になる。多くの人が車椅子で生活するようになり、認知症、寝たきりの人が巷にあふれる時代です。
こうした時代にどのように生きていくのか、参考になる本です。老人ホームというビジネスに関心がある人にもおすすめだと思いました。
岡山県の特養「阿知の里」で入所者に虐待か?! [ news ]
このブログでも、高齢者施設での虐待については何度かエントリーしてきましがた、今度は岡山県の特別養護老人ホーム(特養)で事件が発生したようです。
岡山県下阿知にある定員50人の特別養護老人ホーム「阿知の里」で、入所者の多くが体に不自然なあざがあることが判明、岡山県警西大寺署が捜査をはじめたことが、9月30日に明らかになりました。
警察では関係者などから事情を聴き、傷害容疑などでの立件を視野に入れながら捜査を行っています。
ホーム側は「内部調査では虐待は確認できなかったが、県の指摘を受けて再調査している」と説明している。県や同ホームによると7月、3日間のショートステイをした女性の家族から「胸にあざがある」と問い合わせがあった。その後ホームの嘱託医が調べ、入所者約20人から不自然な皮下出血などを確認したという。(イザ!の記事より引用)
嘱託医が気がついたようですが、あざのあった約20人の入所者はいずれも認知症で寝たきり状態だったそうです。
ときどきこうしたニュースが飛び込んできますが、抜本的な解決策がなかなか見つかっていないことも一向に虐待が減らない要因のひとつです。地域のボランティアが数名ずつ常駐する、一般の人たちが施設内に常駐する施設を併設するなど、何か手を打たないと問題は解決しなさそうです。
富山県で流杉ホームの民営化中止を求め家族らが訴え [ news ]
富山県で、老人ホームの民営化中止を求めて入所者の家族らが県を訴えた裁判が行われました。
この裁判は、富山県立流杉老人ホームが2007年4月に民営化することを受け、入所者の家族ら30人が民営化中止を求めて県を訴えているものです。
9月27日に富山地裁で行われた第1回口頭弁論で、富山県側も全面的に争うことを表明しました。
訴状によると養護や介護を継続的に利用する権利を侵害されたとした上で県営廃止の説明が不十分で、施設が民営化されると入所を拒否される恐れがあるなどと主張しています。(KNB NEWSの記事より引用)
民間の老人ホームが増えたことにより、行政による施設も続々と民営化されています。これまでそうした施設を利用していた人にとっては、民営化によって施設利用料が上がるのでは…?、サービスが低下するのでは…?などといった不安を感じる人もいると思います。
しっかりした説明がなされるべきなのは当然ですが、すべての人の納得を得るのは難しいことだと思います。ただ、病院がそうであるように、高齢者施設も一定の量で公的な施設がやはり残すべきだと思います。
2006年10月 7日
菊陽町の老人ホーム前社長に判決 [ news ]
以前にもこのブログで触れたことのある、老人ホームへの給付金をめぐる贈賄事件に判決が下りました。
自らが経営していた老人ホームへの給付金を増やしてもらおうと、町の助役のバッグに現金を入れたとして、贈賄の罪に問われていた菊池郡菊陽町の男に有罪判決が言い渡された。判決を受けたのは、菊陽町の老人ホーム『陽かりの郷』の前の社長・大久保泰規被告(66)。(TKU Newsの記事より引用)
昨年10月に、当時自らが経営していた菊陽町の老人ホーム「陽かりの郷」への介護保険適用者の増枠をもくろみ、町の助役のバッグに100万円のキャッシュを入れたとして、贈賄の容疑で起訴されていました。
熊本地裁の松本裁判長は、懲役10ヶ月執行猶予3年の判決を言い渡しました。



