2006年10月22日
アルツハイマー治療薬は「効果なし」大学が報告 [ news ]
10月19日のUS FrontLineの記事によれば、米国南カリフォルニア大学医学部の研究者などが、アルツハイマー治療薬として最も一般的に使用されている薬には「ほとんど効果がない」「副作用のリスクを高めるだけ」と発表しました。
対象となった薬は、リーライ・リリーの「ジブレクサ」、アストラゼネカの「セロクエル」、ジャンセン・ファーマスーティカルの「リスパーダル」。これらの抗精神病薬は総合失調症患者などに投与されるものだが、アルツハイマー患者や老人ホームなどに入所している高齢者にも投与されているとのことです。
米国では「メディケア」と呼ばれる高齢者向けの医療保険制度がありますが、米国内の老人ホームに入所しているメディケア受給者は250万人いるそうです。この中の約3分の1の入所者が、上記の薬を使っているとのこと。
臨床試験では、焦燥感や錯乱、幻覚症状のある421人のアルツハイマー病患者を2つのグループに分け、それぞれ抗精神病薬と偽薬を投与した。しかし、12週間経っても両グループに目立った違いは見られなかった。
また、両グループとも約80%は試験期間が終了する前に服用をやめたが、抗精神病薬を服用したグループでは副作用を理由に服用をやめる例がはるかに多かった。同薬を服用した患者には、鎮静(15~24%)や混乱(6~18%)といった副作用が見られ、転倒するリスクが高まった。またジプレクサとリスパーダルについては、患者の12%に震えなどパーキンソン病のような症状も見られた。(US FrontLineの記事より引用)
ジョンソン&ジョンソンではイーライ・リリーと、アストラゼネカ、ジャンセンを所有していますが、これらの薬がアルツハイマー病の治療薬としてFDA(連邦食品医薬品局)から認可されていないと述べています。
調査を行った助教授は、副作用がしっかり管理できる施設において、これらの薬を体が受け付ける患者にのみ使うべき、とも述べています。
米国の製薬業界の裏側をアフリカの貧困と絡めて描いた映画がありましたが、あらためて製薬業界の怖さを感じたニュースでした。
Posted by webmaster at 2006年10月22日 12:06 |コメント
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