2006年3月22日
移住用の土地を無料で提供する「標津町」の実態 [ column ]
以前のエントリーで「標津町が定住者増へ宅地を無償提供」というニュースを紹介しました。先日北海道に知人を訪ねたときにもその話題が出て、「なにもないところですよ」「土地なんてタダみたいな場所だよ」と言われ、「土地が無料」ということだけに喜んでいてはいけない雰囲気を感じました。
「土地が無料でもらえる標津町の実態はどうなんだろう……?」と気になっていたところ、東京新聞のウェブサイトに標津町の取材ルポが掲載されていました。
記事中に、こんなくだりがありました。
国交省は、一週間から数カ月単位で二カ所に住み分ける「二地域居住」が一〇年に百九十万人に達すると予測。専修大学の江崎雄治助教授(地理学)は「今までも一定割合で定年後は自然豊かな所へ行く人がいた。団塊世代はボリュームが大きいので来年以降、地方で暮らす人が増えることは間違いない」と指摘する。(同記事より引用)
一方で理想と現実のギャップに苦しむ人も多いと聞きます。
記事の最後にもあるように、どう転んでも自分で決めた人生だと覚悟を決めないといけないでしょう。
2006年3月21日
老人ホームで口論、83歳の女性が死亡 [ news ]
特別養護老人ホーム(特養)の入居者同士の喧嘩で死者が出ました。大阪府大阪市都島区にある特別養護老人ホーム(特養)「ひまわりの郷」で発生した事件です。
3月15日午前、ともに「ひまわりの郷」の入居者の79歳の女性と83歳の女性が口論になり、突き飛ばされた83歳の女性が、後頭部を打ったことによるくも膜下血腫で3月17日に死亡しました。2人の女性はともに認知症だったとのことです。
なんともいたたまれない事件です。
同ホームの丸山利亜(としつぐ)施設長は「見守りが不十分だった部分があり、施設として責任があると考えている」と話している(アサヒコムの記事より引用)
老人ホームにおける人間関係のトラブルも、しばしば話題になるテーマです。「終の棲家」である老人ホームで、他人同士が長きに渡って暮らしていくわけですから、その面でも十分な対策とケアがひつようなことは言うまでもありません。ましてや認知症などの症状をもつ方もいるわけで、われわれの人間関係の問題とは違った側面からのケアや研究も必要なはずです。
2006年3月19日
阿弥陀寺有料老人ホーム敬老園水戸で火災 [ news ]
3月18日午後0時半ごろ、茨城県城里町御前山の有料老人ホーム「阿弥陀寺有料老人ホーム敬老園水戸」で火災が発生しました。
1階101号室から出火し、この部屋(約41平米)を全焼し、焼け跡から男性の焼死体が発見されました。
警察によると、この敬老園水戸は鉄筋コンクリート3階建て28室で、26人が入居していました。火災発生時には23人がホームにいましたが、ほかの入居者にけがはありませんでした。101号室に入居している70歳の男性の行方がわからないため、焼死したのがこの男性である可能性もあるとみて、出火原因の調査とともに身元の確認を進めています。
2006年3月16日
香川県坂出市に「ライフスクエア坂出」がオープン [ news ]
3月15日、香川県坂出市駒止町にあるJR坂出駅南口に「ライフスクエア坂出」がオープンしました。このライフスクエア坂出は、介護付き優良老人ホームや賃貸住宅、病院、薬局などが入居する「高齢者を対象にした複合施設」として注目を集めそうです。この秋にはレストランやギャラリーも併設される予定です。
延べ床面積は3300平米の鉄筋コンクリート4階建てと5階建ての2棟。6戸の賃貸住宅と、20戸の介護対応型住宅、10戸の介護専用住宅があります。施設の運営は高松市に本社がある西日本ファーマシーがあたるとのことです。
介護福祉士や看護士ら約二十人のスタッフが常駐。共有スペースとして食堂や談話室、浴室に加え、来客用の茶室や喫茶コーナーも設置。一階に調剤薬局と脳外科、リハビリテーション科、三階に心療内科が入る。(四国新聞社の記事より引用)
2006年3月14日
老人ホーム2社がウェブに虚偽情報で排除勧告 [ news ]
3月13日、公正取引委員会は老人ホーム経営会社2社に排除措置命令を出しました。
命令を受けた老人ホーム経営会社は、千葉県木更津市の「川島コーポレーション」と神奈川県横浜市の「ライフケアサービス」の2社です。
この2社は、老人ホームの入居者を募集する際に、ウェブサイト(ホームページ)に事実と異なる情報を記載したとして、公正取引委員会から景品表示法違反(優良誤認等)で排除措置命令を受けました。
公正取引委員会では2004年10月に、老人ホームの入居者を募集する際の指針を告示していました。それを受けての今回の措置となりますが、はじめての適用だそうです。
公取委によると、川島コーポレーションは2004年10月以降に配ったパンフレットで、経営する「サニーライフ幕張」(千葉市)での介護サービスは別業者が行っていることを明記しなかった。また、ライフケアサービスは昨年10月以降、「ビバリーライフ横浜」(横浜市)の夜間の看護職員がいなかった日もあったのに、ホームページでは「最低2人」と表示していた。(YOMIURI ONLINEの記事より引用)
両社とも前述の「告示」の内容は把握していたとのことです。今回の措置を受け、以下のコメントを出しています。
川島コーポレーションは「印刷ミスで悪意はなかった。命令には従う」、ライフケアサービスは「担当者が不在なのでコメントできない」としている。(同記事より引用)
この川島コーポレーションでは、以前にも無届けで定員を倍増したことで県から指導を受けているようです。→関連記事はこちら
2006年3月13日
介護報酬の不正受給で74億円返還へ [ news ]
厚生労働省は3月13日、介護報酬の不正受給などを理由に市町村がサービス事業者に対して返還を求めた金額が、総額で74億8000万円にのぼったことを明らかにしました。厚生労働省の介護保険担当者会議で示された数字です。
不正請求の問題は介護保険制度が開始された2000年度からたびたび起こっており、事業者の急増とともに不正請求が増え、その手口も巧妙になってきています。
今回示された金額は2004年度のもので、介護報酬の返還を求められた指定事業所は4197カ所になります。なかでも介護老人保健施設が215事業所で総額22億2000万円と金額ベースでは最も多く、次いで特別養護老人ホームが321事業所で11億4000万円、訪問介護事業所は550事業所で10億2000万円になっています。
なお、今年4月の制度改正によって、悪質な不正請求を行った事業者に対しては、それ以後の5年間は事業者指定が受けられなくなるなどの規定を設け、不正請求に歯止めをかける狙いがあります。
2006年3月12日
草加の老人ホームが医療・介護保険を二重請求 [ news ]
埼玉県草加市の特別養護老人ホーム(特養)「草加園」で、医療保険と介護保険が二十請求されていたことが、3月9日に明らかになりました。埼玉県の監査指導室では、介護報酬739万円の返還を求めていきます。
この「草加園」は、草加市の社会福祉法人「草加会」が運営しており、今回二十請求が明らかになったのは、デイサービス利用者へのマッサージ施術における保険料。県では実質的な経営者だった草加会理事・評議員の男の辞任を指導しました。
2006年3月10日
職員の車が老人ホームに突っ込み死傷者 [ news ]
3月9日、埼玉県羽生市の特別養護老人ホーム(特養)「清輝苑」にて、乗用車が突っ込むという事故がありました。午後4時25分ごろの出来事で、乗用車は談話室のガラス戸を突き破る形で室内に突っ込みました。
この当時、談話室には6人の入所者がいて、95歳の女性が腹を強く打って死亡、78歳の女性が骨盤骨折などで意識不明の重体、86歳の女性も頭部などに軽症を負いました。
埼玉県警羽生署は、車を運転していた53歳の女性を業務上過失致死傷の容疑で逮捕。
逮捕された女性はこの「清輝苑」の介護職員で、デイサービスの利用者を自宅に送り届けて施設に戻ったところだったようです。車を停めた位置を修正しようと少し前に出ようとしたところで車が急発進してしまい、おそよ10メートル先にあった談話室に突っ込んでしまったとのこと。
警察では、ブレーキとアクセルを踏み間違えたのではないかと見て調べています。
◆清輝苑
経営主体:社会福祉法人・宏和会
理事長:鎗田靖
施設長:鎗田和子
所在地:埼玉県羽生市大字下村君1169番
電話番号:048-565-1165
FAX番号:048-565-3949
種別:特別養護老人ホーム
認可:平成元年3月1日
敷地面積:5290.34㎡
建物面積:3567.55㎡
規模構造:鉄筋コンクリート2階建て
収容定員人数:80名
※清輝苑のウェブサイトより引用
2006年3月 3日
老人ホーム運営会社が会社更生手続きへ [ news ]
石川ライフクリエートは3月2日、資金繰り悪化を理由に会社更生手続きの開始を申し立てました。石川ライフクリエートは有料老人ホーム「シニアユートピア金沢」などを運営しており、今後は整理回収機構「RSS」主導で更生手続きを進めていきます。
石川ライフクリエート破綻は過剰な設備投資によるもので、1992年10月に建設した有料老人ホーム「シニアユートピア金沢」には約43億円を投じたとされています。にもかかわらず入居者の募集が計画どおりに進まず、常に資金繰りは厳しい状況にあったようです。
メーンバンクだったい石川銀行が破綻したことも大打撃だったのでしょう。2005年7月期の決算で負債総額は54億1000万円にまで膨れ上がりました。
現在入居している121人の多くは入居時に多額の一時金を払っており、有料老人ホームがなくなると生活の基盤を失うことになります。そのためRCCは大阪地裁に対して会社更生手続きの開始を申し立てたというわけです。この申し立てを受け地裁は2日に保全管理命令を下し、今後は保全管理人のもとで営業を続けながら売却先を探すことになります。
RCCが老人ホームに会社更生法を適用するのは全国ではじめてのケースだそうです。
関連情報(帝国データバンク:倒産情報)はこちら
2006年3月 1日
国交省がハートビル法の罰則強化へ [ news ]
国土交通省は2月27日、ハートビル法による是正命令に従わない建築主への罰金を100万円(上限)から300万円(上限)に改める方針を明らかにしました。これは、ビジネスホテルチェーン「東横イン」の不正改造問題の影響でしょうね。
そもそもハートビル法とは?
ハートビル法は、身障者や高齢者が暮らしやすい施設の建設を促すための法律で、床面積2000平米以上の老人ホームや学校、デパート、ホテルなどを新築もしくは改修する際に、施設内の段差を解消したり、車いす用の駐車場や手すりを設置したりすることなどを義務づけたものです。
国交省は、ホテルなどを対象に障壁のない建物の建築を義務づける同法と、鉄道など公共交通機関での段差解消を目指す交通バリアフリー法を統合する新法を今国会に提出し、年内の施行を目指す。罰則強化で、不正改造を減らしたい考えだ。(YOMIURI ONLINEの記事より引用)
ちなみに東横インは、身障者用の駐車場を撤去したり点字ブロックを外したりしていたので、この「ハートビル法」に違反しているわけです。
場合によっては、建築の効率化や低コスト化を進める動きに逆行することもあり得るのは、一連の公害対策などの環境問題にも似ているのかもしれません。それでも大切なことだとおもいますが……。

