2005年10月30日
福祉施設の第三者評価が開始 [ news ]
青森県のニュースを中心に報じている「陸奥新報」の記事によれば、同県では福祉施設の第三者評価が12月から始まるようです。この評価事業は2000年に制定された社会福祉法に基づいて提供されるものです。
福祉施設のサービス向上を目指し、県社会福祉協議会の主導による「福祉サービス第三者評価事業」が十二月から本県でスタートする。評価を希望する施設が評価機関の審査を受け、その結果を施設運営に反映、サービスの質を上げていこうとする試み。実際に評価を行う「評価機関」は県社協など数団体が担当する予定で、福祉・法律関係の学識経験者らで組織する県福祉サービス第三者評価推進委員会(大和田猛委員長)が三十一日に認証、決定する。(「陸奥新報」の記事より
まずは社会福祉協議会とは独立した存在の評価推進委員会をつくり、12人のメンバーによって評価機関を選定します。評価機関には数団体が任命される予定です(社会福祉協議会も自ら評価機関となることを目指しています)。行われた評価の報告内容はホームページで公開されます。
老人ホームなどの高齢者施設は、入院患者・入居者の情報発信力が弱いため、その評価がなかなか外部に後悔されることがありません。病院の評価やランキングなどは最近ではよく目にする機会も増えてきましたが、老人ホームなどはまだまだこれからです。
情報リテラシーの高い世代からの関心を高める必要があると思います。本人だけでなく家族の問題としてもしっかり考えなければいけない問題なのですから……。
2005年10月29日
老人ホーム入居費にリバースモーゲージを [ column ]
老人ホームの入居費用は、多くの人にとって将来の不安材料のひとつだと思います。そんな中で、リバースモーゲージを使った入居費用の用立てが注目を集めているようです。
この仕組みは年をとった人を対象に自宅を担保に金を貸して、死んだ時に処分して精算する。米国では1960年代に導入されて、10年で市場が拡大して8万件の契約が出来た。日本でも81年に東京都武蔵野市が最初に導入し、バブル期の地価の上昇を背景に東京都世田谷区や神戸市などの自治体や信託銀行が一斉に初めた。ところが、バブルがはじけて地価が下落したことで担保価値が下がりリスクが増えたことと、担保にした住宅の売買市場が発達していないことで利用者は少なかった。(アサヒコムの記事より)
このところの地価の上昇が、リバースモーゲージへの注目の背景にはあるみたいです。ワタミの子会社である「アールの介護」も、8月からこの仕組みを取り入れたサービスを展開している。
高齢者向けのローンなども伸びていきそうです。
2005年10月27日
「善意だけでは介護はできない」俵萠子さん [ column ]
YOMIURI ONLINEに俵萠子さんの講演録の記事がありました。
「介護が必要になった時、だれにオムツを替えてもらいたいかを考えたんです。娘や息子は気兼ねするから絶対イヤ。お金を出して他人にみてもらうのが一番気楽だと思いました」(YOMIURI ONLINEの記事より引用)
「善意だけでは介護はできない」とも述べておられますが、そのとおりです。家族に大きな負担をかけてしまうことで、家族間の人間関係がゆがんでしまうケースも多々あります。家族の介護には、その「スキル」の面からも足りない部分が多々ありますが、それを「愛情」で補えると考えられるのは、現実問題としては最初のうちだけという場合が多いようです。
そのように考えると、自宅近くに充実した高齢者施設があって頻繁に行き来もできる環境の整備が求められてきます。地域に幼稚園や学校があるように、老人ホームや介護施設も今後は整備する必要があります。子供の人口よりも高齢者が増えることも間違いないのですから……。
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2005年10月25日
認知症高齢者治療の同意取り付け [ news ]
2005念10月18日の日本経済新聞に、「認知症高齢者の治療、同意取り付け「困った」8割 ~ 医師調査、拒否も6割」と題する記事が掲載されていました。医師の8割が、認知症の高齢者の治療で「同意」を得るのに困った経験があるとのことです。「必要な医療を受けられない患者が出る」恐れもあります。
特別養護老人ホーム(特養)に入居する身寄りのない患者への治療にあたっては、誰の判断で治療を行うのか判断が難しいところです。たとえば「摘出すれば手術後の経過が良好と考えられる胃がん手術」においては、「老人ホームの責任者の同意を得る」が32%(複数回答)、その他(知人やケアマネージャーの同意を得るなど)が54%となり、判断を誰に委ねるのか苦慮しているる様子が見えます。一方で「患者が拒否しないなら医師の裁量で決める」も18%ありました。
患者の判断能力の有無を計る基準を定めることと同時に、今後は「後見人」制度の確立が必要になりそうです。
「O157」集団感染で3人が死亡 [ news ]
老人ホームでのO157の集団感染で死亡者が出ました。香川県香川町浅野にある公営老人ホーム「ひぐらし荘」でのことです。「ひぐらし荘」には144人が入所しており、O157の集団感染によって、10月24日までに80歳代の女性2人と90歳代の女性1人が亡くなった。
24日の夕方時点で、入所者の18人が症状を訴えていて、10人が入院中、うち1人は危険な状態にあるとのことです。
「ひぐらし荘」では、入所者に加えて在宅高齢者にも給食サービスを提供しており、その数は約90食にのぼる。これまでのところ、在宅のサービス受給者から異常の訴えは出ていません。
2005年10月22日
介護や看護が必要な人が入れる施設とは [ column ]
2005年10月20日の読売新聞(YOMIURI ONLINE)で、FPの山田静江さんが「老後の住まい」について解説しています。
今回は排泄・食事・歩行等が困難な状態の方が入れる施設、次回は医療行為が必要な方が入れる施設、そして次々回は認知症の方が入れる施設を、費用の目安とともに、ご紹介します。(YOMIURI ONLINEの記事より)
特別養護老人ホーム(特養)、老人保健施設(老健)、介護付き有料老人ホームについての特徴をまとめています。
2005年10月19日
老人ホームへの出張美容院 [ news ]
2005年10月19日の日経新聞に、入間市に本社のあるクリップ(美容室を運営)が、キャンピングカーを使って老人ホームや病院への出張美容室サービスを開始するという記事がありました。
店舗と比べて3割程度の料金でサービスを提供するものの、店舗間で競争が激化する美容室業界にとっては、高齢者にターゲットを絞った新たな収益源になるとのことです。当面は入間市や狭山市でサービスを開始、価格も2,000円程度に抑える。施術後は記念写真をプレゼントするサービスもあるとのこと……。
老人ホームや病院内で施術するわけにはいかないんですかね……?
2005年10月18日
住宅の再開発地に老人ホームを [ news ]
日経新聞の「NIKKEI NET」に「有料老人ホーム、再開発地に続々進出」という記事が掲載されていました。
都市部の住宅再開発地域で2006年以降、有料老人ホームの新設が相次ぐ。入居者や家族の高齢化に対応し、将来住民が移り住める施設を備えておくことが街づくりに欠かせないと大手デベロッパーが誘致を積極化しているためだ。好立地を求める介護事業者にとってもメリットは多い。07年以降、定年を迎える団塊世代の入居需要も取り込む。(NIKKEI NETの記事より)
住宅地を開発する際に、高齢の住民が入ることのできる老人ホームを併せて開設するということでしょう。暮らしていた家に近い老人ホームに入居できることは、入居者にも家族にもいいことです。この流れは、老人ホームの地域コミュニティー化を推し進めるひとつの形になると思います。住民の転居などにも対応できる仕組みがつくれれば、より暮らしやすくなりますね。
京阪電鉄が介護付き老人ホーム事業に参入 [ news ]
京阪電鉄が、グループ企業の京阪ライフサポートを通じて介護付き老人ホーム事業に参入します(10月17日付けでプレスリリースも出ています)。関西の大手私鉄では初の老人ホーム事業への参入にあたります。
この施設の特長としては、介護保険における特定施設入所者生活介護の基準の2倍以上の人数となる手厚い職員体制を整えるほか、リビング・ダイニング、ラウンジ、多目的ホールなどの共用部分を広く充実させるとともに、健康管理室、機能訓練室などの健康管理機能、ヘアサロン、トランクルーム、図書コーナーなどの生活機能、さらにご家族とのかかわりを大切にしていただくためのファミリールームやゲストルームを施設内に備えます。(プレスリリース[PDF]より)
大阪府枚方市にある同社の独身寮を6億円かけて改修し、2006年3月に介護付き老人ホーム「ローズライフくずは」として開設するとのこと。上に引用したプレスリリースを見た印象では、わりとアッパークラス向けの施設に見えます。
この「ローズライフくずは」について発表されている概要は以下の通りです。
■施設について
名前:ローズライフくずは
住所:大阪府枚方市楠葉朝日1丁目2-5
居室数:67室(67床)
建 物:地上6階建て 延床面積1,170坪
概 要:介護居室(トイレ、洗面化粧台など/1階は7室、2~6階は各12室)
リビング・ダイニング、多目的ホール、健康管理室、機能訓練室など
投 資 額:5億9,500万円(グループ全体)
年間売上高:6億6,000万円程度(初年度目標)
収支見込:4年目黒字計上(経常)
開 設 日:2006年3月1日(予定)
2005年10月17日
「釧路北園啓生園」が取り組む「コミュニティシティー」化 [ column ]
2005年10月14日の「日経産業新聞」に、釧路市の特別養護老人ホーム「釧路北園啓生園」に関する記事が掲載されていました。
9月1日にオープンした特別養護老人ホーム「釧路北園啓生園」は、老人ホーム全体を「街」に見立てたユニークなコミュニティシティーとして運営されているそうです。この「街」には誰でも自由に出入りできるうえ、お年寄りとも気軽に接することができる専用スペース(地域住民が自由に利用できる)も設けられています。「街」というからには「商店街」。売店や理髪店、喫茶店などもあり、飲み屋やカラオケルームまであるとのこと……。
記事にあった「福祉施設は地域の財産」という言葉が印象に残りました。このような開放型の老人ホームは今後も増えると予想されますが、設備だけでなくどれだけ実態が伴うかが重要なので、運営面でのノウハウが注目を集めそうです。
■施設について
住所:北海道釧路市北園1—1—27
電話番号:0154-55-5252
現在、ウェブサイトはないようです。
2005年10月16日
老人ホームでの足指損傷、猫の処分せず [ news ]
埼玉県の特別養護老人ホーム起こった、認知症で寝たきりの女性(88)の足指が猫に食いちぎられたとされる事件で、埼玉県警加須署は、安楽死になる可能性のあった「猫」を処分しないことを決めました(アサヒコムの記事より)。
動物愛護団体や猫の愛好家たちから「猫じゃない」との講義が殺到しているそうです。これだけの大騒動になるとは思っていなかったのでしょう。本腰を入れて捜査を始めないと収まらなさそうです。
2005年10月15日
低価格の老人ホームが急増 [ column ]
10月から、特別養護老人ホーム(特養)などの高齢者施設で、居住費と食費を利用者が負担することになりました。それを受けてか、利用料金が安価な有料老人ホームが増え、官営の特養と急接近、低価格な民間の老人ホームの需要が急増しています。
2005年10月13日の日経新聞夕刊に「民間介護、官と競う、問われる生活設計」という記事がありました。シニアライフ情報センター事務局長・池田敏史子さんのインタビュー記事です。
特養に入居できない人が増え、有料老人ホームへの関心も高まっている。老人ホームのサービスに依存しすぎるあまり、かえって老化が進行してしまうケースもある。賃貸型の住宅施設も人気を集めてきている、といった話をわかりやすく述べておられます。
「第二の住まい」を選ぶチェックポイントとしておっしゃっていたことは、以下の3点です。
(1)訪問時に入居者と一緒に食事をとること……盛り付けがていねいか、ほかの入居者たちの雰囲気はどうなのかをチェック
(2)スタッフの話し方や表情をよく見る……スタッフが気持ちよさそうに働いているかをチェック
(3)重要事項説明書などで、情報提供を適切に行っているかをチェック
多くの民間企業が続々と参入していることからも、今後は老人ホームの低価格化と高サービス化の競争が進むと考えられます。このブログでも安価な有料老人ホームの情報を増やしていこうと思います。
老人ホームばかりを狙う窃盗団に注意…… [ news ]
老人ホームばかりを狙う窃盗団が逮捕されました(SANSPO.COMの記事より)。平成15年から西日本の施設を中心に、100件以上の犯行を重ねたと見られているとのことです。
できるだけオープンにして人が出入りしやすい雰囲気にできればいいのでしょうが、(昨今の小学校などと同様に)こうした施設はセキュリティ確保のために入館チェックを厳しくする方向に進みそうです。
2005年10月13日
中国がシニア養護ビジネスに注力 [ news ]
China radio internationalの記事によれば、中国の回副首相が、同国でも老人養護ビジネスに力を入れていくと発言しました。60歳以上の人口が10%を上回る中国でも、少子高齢化が深刻な問題で、人口の絶対数も多いことから早急な取り組みが求められています。
副首相によれば、民間業者の参入を積極的に促す方向性とのことで、今後は海外企業からもアプローチが進むと思われます。外資にどこまで門戸を開くかも気になるところです。
「犯人は猫じゃない」との声が…… [ news ]
特養老人ホームに入居していた88歳の女性の足指を、進入してきた猫が食いちぎったというニュースが10月8日に明らかになりました。
ホームに猫侵入 女性の足指かみちぎる
埼玉県北埼玉郡の特別養護老人ホームに入所中の認知症の女性(88)が、侵入した猫に右足の指を5本とも食いちぎられていたことが8日までに分かった。女性は寝たきりで会話ができない状態で、ホーム側は女性の家族に謝罪した。(スポニチより)
このニュースを聞いた多くの人が「猫ってそんなに凶暴だったの?」「たしかにネズミを食べるみたいだしね……」と考えたことでしょう。今日になり、動物の愛護団体が「犯人は猫じゃない」との声明を発表しました。
「猫は犯人じゃない」足指食いちぎり報道 愛護団体が会見
北埼玉郡の特別養護老人ホームで、認知症の女性が右足の指を五本とも猫に食いちぎられたと報道されたことについて、動物愛護団体ら五団体は十二日、県庁で会見し、「猫に足の指を食いちぎる能力はない。保健所や警察は真相を究明して」と訴えた。 会見したのはNPO「アニマル・サポート・メイト」(野田静枝代表理事)など埼玉県で活動する五団体。(埼玉新聞より)
真偽のほどは現時点ではわかりませんが、足指を5本とも食いちぎる点なども少し不自然な気がしないでもありません。猫の仕業ではないとすると、人間が真犯人なのでしょうか?



